刃の雉子(巨大な怪鳥・盗賊)
この恐ろしい怪鳥の話は遠州地方に二つある
それも時代が 400年も隔てた話
その二つの話の相手は
「刃の雉子」首は蛇、尾は孔雀、身体は犀、口ばしは戟、目は鈴、爪は剣、翼は刀・・・だ
でも
全国にある鬼や怪物の退治話は、時の中央政権に逆らった勢力の鎮圧の話だ。
鳥羽 卓也
袋井には今でも江戸時代の東海道の跡が松並木とともに残っている
この東海道の国本に七ツ森神社がある トトロに出てくるような名前の神社
この神社の後ろには戦国時代に名を馳せた久野城がある
大きな椎の木もある
そして、なにより神社の名前になった七人の侍を祀ってある
桓武天皇(781年~806年)
坂上田村麻呂を東北に派遣して蝦夷を侵略した
その頃にこの遠州に「刃の雉子」が暴れ
退治しに朝廷から七人の侍が派遣されたが、七人の侍は返り討ちにあい殺されてしまった
そして七人の侍をここに葬り 七ツ森神社と呼ばれるようになった
それから 400年経って鎌倉時代
蒙古襲来1278年と1281年の最中
「刃の雉子」が現れた 今度は怪鳥ではなく盗賊と書いてある
地方の豪族と書いてあるのもあった
色々な書物によって内容が少しずつ違う
中央から退治するために派遣された武士は落合権之守・進士清蔵・植山・本目の4人
かなり激しい戦闘をしたようだが
「刃の雉子」に負けて 落合は福田港・進士は横須賀まで逃げたと書いてある
あとの二人は名前がないから殺されたのかもしれない
「刃の雉子」は勝った
勝ったままかと言うと
その後に派遣された上杉憲藤に退治されたと書いてあり
別な書には日野良政に退治されたとなっている
「刃の雉子」は強い
何者なのか?
酒呑童子のように一度で退治されてはいない。
案外、鎌倉幕府の地頭で元寇の九州派遣に不満があったとか???
なんだか
「刃の雉子」を主人公にした物語を書いたら面白そうだ
どちらの時代の「刃の雉子」にしようかな?
やいばのきじ なんて発音もいい。
・・・